うつ病の誤解と偏見を斬る
2015.09.24 Thursday 08:14
『うつ病の誤解と偏見を斬る』(日本評論社)坂元薫


シルバーウイークの連休も終わりました。

私は、日曜にゴルフに出かけたほかは、たまった仕事を片付け、10月4日に迫った特定行政書士考査の勉強などをして過ごしました。

さて、先日のいのちたいせつキャンペーンで講演いただいた坂元薫先生が、講演の中でも紹介されていたこの本。

うつ病についてよくある誤解・偏見について、わかりやすく述べられています。

たとえば、「現代型うつ病」について。

日本語の「うつ」という言葉が持つ多義性のゆえに、そもそもうつ病の診断基準を満たさないものまでもうつ病であるかのようにとらえたうえで、それを「うつではない」と言ってしまうような、何重もの誤謬が隠されているという問題。

あるいは薬物療法について。

多剤・大量投与や少量の薬剤の漫然投与といった問題がたしかにあるとしても、薬物療法を過剰に敵視し、治療を妨げてしまうような問題。

CBT(認知行動療法)などの心理療法が、患者によっては大変大きな効果をもたらすことは事実だとしても、「薬物かCBTか」というような極端な二者択一的考え方を持つ人たちの存在。

そういう人が、良かれと思って患者にする「アドバイス」の危険さ。

多少、専門用語も出てきますが、分かりやすく解説されているので、臨床家等の専門家でなくてもじゅうぶん読めます。

おススメです(^^♪

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もしも「死にたい」と言われたら
2015.06.16 Tuesday 08:01
もしも「死にたい」と言われたら(松本俊彦)


臨床心理士の厚坊先生がfacebookで紹介されていたので、買ってみました。

「はじめに」で松本先生は、2006年以降の自殺対策の取り組みが「精神科に行こう」キャンペーンであったと振り返り、にもかかわらず精神科医療関係者の中には十分な力量を備えていないものも少なくない、と危惧を表明されます。

そうした医療関係者が、本書の第一のターゲット。

同時に、自殺予防に関心のある援助者にも読んでほしいということで、医療専門家でなくても理解できるよう工夫されています。

まだ読み始めたところですが、ぜひ自殺対策に関心のある司法書士に読んでもらいたい良書(^^♪

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青空としてのわたし
2015.04.14 Tuesday 08:13
『青空としてのわたし』(幻冬舎)山下良道


藤田一照さんとの共著であった『アップデートする仏教』から展開し、さらに山下さんご自身の見解を詳しく述べられています。

『アップデート』ではよく分からなかった仏教1.0と仏教2.0の関係が、テレビドラマのたとえを用いてわかりやすく説明されています。

日本に定着してきた仏教1.0の素晴らしさは、むしろ仏教2.0を学ぶことによってわかるのだという説には、説得力を感じます。

2.0を通して1.0に立ち戻ると3.0の世界が広がるということですが、ただ、もうそれは「宗教」ではないような気も?

(だからいい、とも言えますが)

自律訓練法やフォーカシングが大切にしているものと通じるところもあり、考えさせられます。

現象学的といってもいいかもしれない・・・

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専門職としての相談援助活動
2015.02.24 Tuesday 08:01
『専門職としての相談援助活動』(東京大学出版会)原田杏子


ある人に紹介されて読んでみたのですが、なかなか興味深いです。

法律相談について心理専門職の立場から考察した研究はあまりないので、大変貴重だと言えます。

はしがきに書かれているように、「法律相談は、数ある専門領域の中でも、“相手の話を聞く”ことの難しさが特に表面化しやすい領域」。

傾聴や共感の導入によってコミュニケーションを論ずる一般的なアプローチを超えようとした、意欲的な研究です。

なかでも、第5章「相談者と弁護士の思いはいかにして食い違うか」は興味深いです。

今後の研究に役立てたいと思います(^^♪

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ピケティ完全理解
2015.02.04 Wednesday 08:12
「にっしれんが?!」と思ったら、日歯連だった・・・(^_^;)

それはともかく、いま話題のピケティ教授ですが、東洋経済の特集を読んでみました。


簡単に言うと、ピケティ教授の結論はr>g。

資本収益率(r)は、経済成長率(g)を常に上回るので、所得格差は拡大し続ける。

所得格差が拡大し続けると、社会が不安定になる。

所得格差を縮小するためには、世界的な資本課税が必要だ、ということですね。

その結論が際立っているというよりは、3世紀にもわたる20か国以上のデータを収集し、詳細に分析した結果として語られているところに説得力を感じるのだと思います。

日本の所得格差はアメリカほど極端ではないとはいえ、累進課税制度はどんどん緩和され、労働法も骨抜き化が進んでいる現実があります。

将来を楽観することはできないですね。

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諸富先生のフランクル入門書
2015.01.15 Thursday 07:57
先日のいのちの電話協会公開講座で、諸富祥彦先生の『ビクトール・フランクル 絶望の果てに光がある』(ワニ文庫)を購入。


諸富先生にサインもいただきました(^^♪


「HIROIさま」となっているのは、ご愛嬌(^_^;)

さて、早速拝読しましたが、フランクルの哲学・心理学の分かりやすい入門書です。

今年は第二次世界大戦終結から70周年ですし、フランクルの『夜と霧』は映画化されて人気となった『神さまのカルテ』にも登場しますから、若い方で手に取られた方も多いはず。

『夜と霧』はちょっとむつかしかったなあ、という方には、ぜひこの諸富先生の本がおススメです。

内容は入門書的なものですが、私は読みながら少し思うところがありました。

たとえば、
「生きる意味などないのではないか」…と思い悩む人に対して、フランクルはこう言います。「その悩みから両手を放してしまいなさい。そして、ただ上を見上げてみましょう。そうすれば、そこにあるはずです。…」(143頁)

こういうフランクルの考え方って、「神」の存在を前提に理解しようとすると、信仰心のない私などには縁遠く感じられるもの。

しかし、体験過程論的に理解すると、まったく違った輝きを持ちます(^^♪

概念的思考のデッドエンドでフェルトセンスに触れた時の、その感じ。

それを言っているんだ!と。

今まで、こういう観点からとらえようとしたことがなかった、と気づきました。

新たな気づきを与えてくれたこの本、単なる入門書の枠を超えたポテンシャルがあるかもしれません(^^♪

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ナミヤ雑貨店の奇蹟
2015.01.09 Friday 07:51
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川文庫)東野圭吾

私は、司法書士として、あるいはカウンセラーとして、悩みごとの相談を受ける立場にあります。

そういう立場から読んでも面白いです。


ナミヤ雑貨店は、名前が「ナヤミ」に似ているので悩みごと相談が寄せられるようになった雑貨店。

次第に深刻な悩み事も相談されるようになり、店主もそれに応えるのを生きがいにするようになりますが、やがて高齢となり廃業。

それから何十年も経った現在、ナミヤ雑貨店に忍び込んだ3人の若者が不思議な世界に迷い込み、過去からの手紙に答えることに…

3人の応談姿勢は、もちろんまったくデタラメなもの。

受容も共感もありません(自己一致はありますけど)。

しかし、不思議と相談者のこころに響き、気づきを与えていく…

このあたりが、相談職としてはおもしろいです(^^♪

最後はちょっと都合よくまとまってしまう感じで(しかも、結構早い段階でそれが読めてしまうので)、帯にあるように「東野作品史上、もっとも泣ける」かどうかは疑問符が付くところ。

でも、それなりに楽しめる作品であることは間違いありません(^^♪

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ギャンブル依存国家・日本
2014.12.26 Friday 08:10
2014年の事務所営業も今日まで。

仕事としては書き物をしたりする部分が残っていますが、対外的には今日で仕事納めです。

今年もいろんなことがありましたが、何とか無事1年を終えることができそうです(^^♪

さて、『ギャンブル依存国家・日本』(光文社新書)帚木蓬生。


精神科医であり小説家でもある帚木さんの著書は、以前もこのブログで紹介したことがありますが、新たに書き下ろされた名著。

パチンコ・スロットが街の隅々まではびこり、公営ギャンブルに加えて新たにカジノまで導入されようとしている日本。

その現状に、帚木さんは警鐘を鳴らしています。

まず最初に、昨年発表されたアメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)で、病的ギャンブリングはアルコール依存症などと等しく「物質関連と嗜癖障害」のなかに加えられた点を指摘されています。

従来、ギャンブル依存はアルコール依存などの物質への依存と区別してプロセス依存と位置づけられていたわけですが、禁断症状や効果のある治療法が非常に類似しており、その区別には疑義が生じていました。

DSM-5では、共にアディクション(嗜癖)として扱われることになり、ギャンブル依存の解明と治療に進展が見られることが期待されます。

診断名も、病的賭博(Pathological Gambling)からギャンブル障害(Gambling Disorder)に変更されました。

また、この本に関してはぜひ触れておかなければならないのは、「5つの不作為の大罪」のなかで「法律家の不作為の大罪」が弾劾されていることです。

司法書士のなかにも、テレビなどで大々的に宣伝をして債務整理や過払い請求の依頼を集めようとする者たちが少なからずいます。

債務整理を「売り」にしたブログなども、よく目にします。

そうした人たちのなかで、誰か一人でもギャンブル障害の問題に真剣に立ち向かっている人がいるでしょうか。

「ギャンブル症者や家族の相談を受ける法律家が、治療に対して助言することはまずありません」(192頁)、「人権問題の点で、私たちを導いてくれる知識と技を持っているのは、法律家でしょう。だからこそ、法律家にはギャンブル障害に対して、もっともっと鋭敏な目を持ってもらいたいのです」(194頁)。

私たちは、この弾劾を受け止め、これに応えるものでなければなりませんね!

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マンガでわかる動詞
2014.12.25 Thursday 08:08
アメリカの「ザ・インタビュー」という映画。

配給元であるソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントに対する大規模なサイバー攻撃などから一時公開中止が決定されましたが、一部の映画館で予定通り本日から公開されることが決まったそうです。

アメリカでは随分大きな話題になっていて、公開中止には非難ごうごうでした。

で、公開決定を受けて、様々な人がこう発信しています。

Freedom has prevailed!

なるほどな〜、と思いましたね。

こういう時、ネイティブはprevailを使うんだな、winとかじゃないんだなあ、と。

英語を学んでいても、なかなかネイティブの感覚は分からないものです。

というわけで、『ネイティブはこう使う!マンガでわかる動詞』(デイビッド・セイン)


kindle版わずか100円ですが、けっこうわかりやすくて使えます。

ランチを食べるときのeatとhaveのニュアンスの違いとか。

映画を見るときのwatchとseeなども面白いです。

動詞のコア・イメージをはっきりさせて、そこからどのようなニュアンスになるかを明らかにしているので、感覚的に理解しやすい。

しかも、これが100円とは。

これは「買い」ですね(^^♪

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炭水化物が人類を滅ぼす
2014.12.17 Wednesday 07:48
『炭水化物が人類を滅ぼす〜糖質制限からみた生命の科学』(光文社新書)夏井睦

今朝はすごい風が吹いていて、大変寒いです。

和歌山でさえこうなのだから、北国では大変でしょう。

さて、これまで糖質制限のお誘いを受けながら逆行する生活を送ってきた私ですが、ついに糖質制限を始めてしまいました(^^♪

もっとも、私の場合、血糖値は正常ですし、ものすごく痩せたいわけでもないので、「なんちゃって糖質制限」です。

多少の糖質が口に入ってくるのはしょうがないという気持ちで、ご飯やパン、麺類はやめておきましょう、という感じ。


夏井さんのこの本は、読み物としても面白いです。

1日3食の習慣やごはんとおかずという考え方の発生について文化的に考察されているところや、脳がなぜブドウ糖をエネルギー源にしているのか、という問題について進化論的に考察されているところなど、「なるほど、そういう考え方もあるか〜」という感じ。

当分、ラーメンが食べられないのが残念です(^_^;)

「なんちゃって」だから、たまには食べてもよいことにしようとは思っていますが、早く効果がみたいですしね。

当分は我慢するつもり(^^♪

挫折したら笑ってください(^^ゞ

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